次の展覧会が開催中です。
ただし、「予約制」で、突然行っても見られない可能性がありますので、十分にご注意ください。
石橋財団コレクション選 瀧口修造 書くことと描くこと
2026年6月23日(火)―10月4日(日)
アーティゾン美術館(旧ブリジストン美術館)
※2015年までブリヂストン美術館、2020年1月アーティゾン美術館として新たに開館
紹介ページ
https://www.artizon.museum/exhibition/detail/604
スペシャルサイト
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/takiguchi2026/
チラシ
https://www.artizon.museum/exhibition/download/224
作品リスト
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/takiguchi2026/assets/pdf/Taki_List.pdf
瀧口修造ご本人の作品(アーティゾン美術館が所蔵している163点(共作含む)から)のほか、関係する諸作家(19世紀末から現代まで)の作品、合計218点です。
古賀春江の作品など、戦前の作品も含まれていますが、実際に戦前の瀧口の活動などについてどの程度触れられているかは疑問です。
ちなみに、アーティゾン美術館は、ブリジストン美術館の時代には、印象派、ポスト印象派、エコール・ド・パリなど穏健な作品を対象とした企画が主でしたので、(古賀春江を除き)あまり関心を持ってきませんでした。
しかし、アーティゾン美術館となり、2023年の「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」の開催以降あたりから、20世紀前半以降を主とした企画が増えてきて、注目しています。今回の瀧口修造の企画もその流れでしょう。ぜひ、20世紀前半についても、第2のセゾン美術館のような企画や活動を目指していただきたいと思います。
https://www.artizon.museum/exhibition/past/detail/557
(なお、この企画の展覧会カタログは、怖ろしいほどの充実さです。残念ながら、もう入手はできなくなっていますが。)
他にも、20世紀前半の時期を対象とするアーティゾン美術館の企画に、次のものがありました。
ブランクーシ 本質を象る 2024年3月30日[土] - 7月7日[日]
https://www.artizon.museum/exhibition/past/detail/572
ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ 2025年3月1日[土] - 6月1日[日]
https://www.artizon.museum/exhibition/past/detail/585
このペースだと、今後も年1回は20世紀前半を対象とする企画が期待できるということかもしれません。
まなざしの奇跡(2203)(2025年12月7日)でご紹介した渋谷ヒカリエの展覧会(1950年代以降の女性写真家だけの展覧会)ですが、昨日7月4日(土)から開催されています。
先にご紹介した際には「主な出展作家(29名)」となっていましたが、アップデートされた現在の情報では、「30名」で「ヒロミックス」が追加されています。どういう事情だったのでしょうか?
なお、チラシの説明によれば、「世界巡回展の出品作家にさらに4名が加わり、計30名」とありますが、その4名とは、今井壽惠、岩根愛、藤岡亜弥、米田知子だそうですが、追加の理由については、特段の説明はありません。
郷土の美術:坂田稔の写真(2222)(2026年4月12日)で、「残念ながら、名古屋市美術館のサイトからなくなっていました」と書きました、2018年の坂田稔展の「作品リスト」(展示作品一覧)ですが、「WayBackMachine」で発見できました。次のリンクをご覧ください。
https://web.archive.org/web/20211023100340/http:/www.art-museum.city.nagoya.jp/sakata_ichiran
「そんなもの、探せばあるでしょう」と当たり前と受け止める方も多いかもしれませんが、貴重な情報ですので、あえて記載しました。
ネット上の情報は、スピード感や変更の容易さも含めて、書籍や雑誌記事にはない大きなメリットがありますが、いつのまにかページが削除されたり、内容が失われていたりするのが、非常に怖いところです。コスト的にも負担にはなるかと思いますが、一旦掲載していただいた情報は、削除などをせずに「半永久的に」提供し続けていただきたいものです。
「WayBackMachineがあるから削除しても大丈夫」というお考えであれば、それは「本末転倒」というものです。
どうぞよろしくお願いします。
郷土の美術:坂田稔の写真(2222)(2026年4月12日)
でご紹介した坂田稔ですが、いまだにあまり資料がないんですよね。
写真集も、1988年に「造形写真1934-1941 坂田稔作品集」(あるむ)というものが刊行されていますが、これは、ほぼ「私家版」で、入手が難しいのはもちろん、閲覧することすら難しい資料ですが、その後は、まとまった作品集が刊行されていません。今回の企画を契機に、名古屋市美術館で展覧会図録として(または、もっと拡大して、坂田稔の基本資料として)刊行していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか?
国書刊行会の次の本にも坂田稔の作品は掲載されているのですが、やはり物足りない。坂田稔に対象を絞った単行書が期待されます。
・「写真の都」物語 名古屋写真運動史1911-1972/竹葉丈・編著/国書刊行会/2021年
ところで、ウエブサイトの次のページで、2018年の名古屋市美術館の坂田稔展の紹介記事(美術手帖から)がありました。
坂田作品が写っている展覧会風景の写真と、坂田作品の数点が掲載されているので、特にご紹介します。
https://bijutsutecho.com/magazine/review/19278
前衛美術から民俗学へ至った写真家。副田一穂評 「坂田稔-『造型写真』の行方」展|美術手帖
副田一穂さんとは、この記事の当時は愛知県美術館学芸員だったかたですが、2026年の現在も愛知県美術館におられるようです。
まもなく、次の展覧会が開催されます。
もはやない国のかつてない光 東ドイツの女性写真家たち
Unprecedented Women Photographers from the GDR (German Democratic Republic)
神奈川県立近代美術館 葉山 展示室1、2、3a、4
2026年6月13日(土曜)–8月30日(日曜)
https://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2026-unprecedented-women-photographers-from-the-gdr/
戦後の企画ではありますが、非常に特徴的、画期的な企画なので、あえてご紹介します。
内容は、タイトルの通り「旧東ドイツの女性写真家」なのですが、取り上げられている作家15名は、以下のとおりです。
ティーナ・バーラ Tina Bara(1962–)
クリスティーネ・ベッカー Christine Becker(1956–)
ジビレ・ベルゲマン Sibylle Bergemann(1941–2010)
クリスティアーネ・アイスラー Christiane Eisler(1958–)
マーギット・エムリッヒ Margit Emmrich(1949–)
エーファ・マーン Eva Mahn(1947–)
ウーテ・マーラー Ute Mahler(1949–)
エリザベート・マインケ Elisabeth Meinke(1937–2006)
ヘルガ・パリス Helga Paris(1938–2024)
エフェリン・リヒター Evelyn Richter(1930–2021)
グンドゥラ・シュルツェ・エルドヴィ Gundula Schulze Eldowy(1954–)
マリア・ゼフツ Maria Sewcz(1960–)
ガブリエレ・シュテッツァー Gabriele Stötzer(1953–)
ブリギッテ・フォイクト Brigitte Voigt(1934–2025)
レナーテ・ツォイン Renate Zeun(1946–)
なお、リンクを貼った上記ページにはヒカリエホールの「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」と連携をしているということが記載されています(葉山の企画が笠原美智子さんによるというわけではないようですが)。「まなざしの奇跡」については、次の投稿をご参照ください。
まなざしの奇跡(2203)(2025年12月7日)
最後に、「女性写真家」という観点から、ぜひ戦前の内外の写真家をまとめてご紹介いただきたい。もう、そのような企画が十分に可能な時期だと思います。日本に限っても「戦前」で成立しうると考えています。