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開催してほしい展覧会(20世紀前半篇)

ヒルマ・アフ・クリント展の「神殿のための絵画」一覧について(2172)

ヒルマ・アフ・クリント展の会場にも掲げられていた「神殿のための絵画」一覧(全2期(1906-19081912-1915)、全193点)ですが、展覧会カタログのページを繰ってみても、掲載されていません。

おかしいなと思ってよくよく見てみると、今回の展覧会カタログには、他の展覧会カタログでもたまに見られる、「本のカバー状のもの」が付いています。実物をご覧になった方はお分かりだと思いますが、展覧会カタログよりも、上下が少し短いものです。

実は、その裏に、この一覧が掲載されています。

 

なぜ、わざわざ、こんな変則的なことをする必要があったのでしょうか? 非常に疑問を案じます。

これは、

・存在自体がわかりにくい(カバーを一旦展覧会カタログ本体から外さないと発見できない、見逃す人がいないとは限らない)

・ご存じのとおり、ほとんどの公立図書館では、通常、書籍の保護のため、本の外側にビニールを貼り付けることが多いが(とともに、もともと付いている函やカバーを破棄することも多い)、これに対して、今回のこの展覧会カタログのカバーの裏が見られるようにするために、いったいビニールをどう貼ることになるのかがわからない(不可能ではないが)

・サイズもA4B4といったサイズではなく、変則的である(コピーをするとしたら、不便。さらに、美術館の図書室でのコピーでは、通常は、拡大縮小をすることができない)

などの問題があります。

 

「素直に」、本文中に含めていただきたかったところです。サイズ的に本文のページでは納められないというのであれば、美術書ではよく存在する「折り込み」という方法など、いくらでも方法は考えられたと思います。もし、カバー裏がどうしても必要ならば、それはそのまま残し、本文はそれと重複させて掲載するという方法もあります。

 

なお、同じ一覧が「芸術新潮」20254月号のアフ・クリントの特集にも掲載されていますが、企画に含まれていない作品(かなりの点数になる)や本文に掲載されている一部の作品の図版が掲載されておらず、かなり不完全な一覧となってしまっています。その理由は権利の関係だと思いますが、残念です。

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