・モダン都市の写真史1923-1944(2247)(2026/08/30)
でご紹介した「モダン都市の写真史1923-1944」ですが、すでに読み終わっています。
とりあえず、次の2点のコメントを書いておきます。
・日本戦前期におけるファッション写真
この本では、戦前期における海外のファッション写真について言及されていました。確かに、いままでは日本の戦前期について語られることはなかったですね。しかし、当時「ファッション写真」と呼べるものがなかったわけではなく、海外と比べて「劣っていた」ため、「日本写真史」の中で言及されることがなかったと考えられます。
そういう意味では、海外と比べることは置いておいて、とにかく、日本戦前期のファッション写真を、そのままの状態で取り上げる、ことが必要だと思います。劣っていたとしたら、何が理由なのか、写真そのものの質なのか、それ以外の要因なのか、質的な問題があるとしたら、それが何なのかを正面から取り上げる、ということがあるべきでしょう。海外と比較して、具体的に「ここが劣っている」と分析してもいいと思います。
そもそも、戦前の日本において「ファッション写真」を撮影していたのが誰なのか、というまとまった情報すらありません。戦前の日本のファッション雑誌(それは何か?)を渉猟すれば、情報は間違いなく出てくるはずです。
・海外のグラフ雑誌をまとめた本が出ないものか?
この本では、戦前期の多くの海外のグラフ雑誌にも言及がありましたが、そういう目的の本ではないので系統的な紹介でもなく、詳しい説明もありません。他方、ほかの本ではほとんど紹介されることがない雑誌もありました。当時の外国のグラフ雑誌全体を取り扱う本が、少なくとも日本にはありません。どのグラフ雑誌がどのグラフ雑誌に、どう影響を与えているのか。どういう系統で、それぞれのグラフ雑誌が(国を超えて)つながっているのか、などをぜひ教えていただきたい。英米露仏だけではだめです。イタリア、スペイン、オランダ、ベルギー、スイスなどヨーロッパは、およそすべての国を対象にしていただきたいと思います。
グラフ雑誌全体の情報を網羅的に取りまとめていただきたいところです。
とりあえず以上2点ですが、どうぞよろしくお願いいたします。