最近ご紹介した、次の4件の文献すべてに含まれている写真家をピックアップしてみました。
・Photography 1839–1937
・OBJECT:PHOTO
・The New Vision
・Photographies 1905-1948
Berenice Abbott
Henri Cartier-Bresson
Walker Evans
Florence Henri
Andrè Kertész
George Platt Lynes
Man Ray
László Moholy-Nagy
Roger Parry
Edward Steichen
Paul Strand
Maurice Tabard
Edward Weston
以上13名です。
大体がなるほどと思う写真家ですが、それでも、この顔ぶれを見てう~んと思うことがあります。
まずは、
・Roger Parry
が一番意外ですかね。当方の勉強不足でもありますが、その代表的作品がぱっと浮かびません。日本での展覧会企画で、作品が展示されたことがあったでしょうか?
次に、
・George Platt Lynes
が意外かもしれません。個人的には好きなのですが、なかなかマイナーなので、「13人」という人数の中に入るかというとどうだろうか、と思います。
最後に、
・Florence Henri
「13人」から上記2名を除いた残りの11名の写真家の中で見ると、「有名感」が劣る気がします。
逆に、20世紀前半に活躍した写真家の中で含めるべきではないかと思う写真家は、まず、
・アルフレッド・スティーグリッツ(Alfred Stieglitz)
・マーガレット・バーク=ホワイト(Margaret Bourke-White)
の2人ですね。スティーグリッツは、ピクトリアリスムとの移行期の写真家なので微妙なのかもしれませんが、やはり「近代写真の父」として入ってしかるべきでしょう。他方、バーク=ホワイトは、報道写真家というのが、美術・芸術的には弱いのかもしれませんが、女性報道写真家の本格的な意味での草分けという点を考えると、入っているべきでしょう。こう言っては何ですが、同じ女性のフローレンス・アンリをしのぐと思います。
さらに考えると、
・ブラッサイ(Brassaï)
・アルベルト・レンガー=パッチュ(Albert Renger-Patzsch)
・アレクサンドル・ロトチェンコ(Alexandre Rodchenko)
・アウグスト・ザンダー(August Sander)
あたりはどうでしょうか?
考えすぎのような気もしますが、さらに考えると、次のレベルとしては、
・アンセル・アダムス(Ansel Adams)
・イモージン・カニンガム(Imogen Cunningham)
・ドロシア・ラング(Dorothea Lange)
・マーティン・ムンカッチ(Martin Munkàcsi)
くらいでしょうか? ウェストンがもともとの13人に含まれているのですから、その関係で、アダムスなどは、より一層含めるべきなのかもしれません。
以上、追加候補として挙げた10人は、もちろん4件の文献のいずれかには入っているのですが、「4件の文献すべてに含まれている」となると、入らなくなってしまうのです。