前回選んだ「4件の文献すべてに含まれている写真家」(13人)+10人と、ずいぶん以前にご紹介した『1001 Photographs You Must See Before You Die』(死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001)の収録作家とを比べてみました。
23人のうち「1001」にないのは、以下黄色い網掛けの写真家です。
Berenice Abbott
Henri Cartier-Bresson
Walker Evans
Florence Henri
Andrè Kertész
George Platt Lynes
Man Ray
László Moholy-Nagy
Roger Parry
Edward Steichen
Paul Strand
Maurice Tabard
Edward Weston
・アンセル・アダムス(Ansel Adams)
・マーガレット・バーク=ホワイト(Margaret Bourke-White)
・ブラッサイ(Brassaï)
・イモージン・カニンガム(Imogen Cunningham)
・ドロシア・ラング(Dorothea Lange)
・マーティン・ムンカッチ(Martin Munkàcsi)
・アルベルト・レンガー=パッチュ(Albert Renger-Patzsch)
・アレクサンドル・ロトチェンコ(Alexandre Rodchenko)
・アウグスト・ザンダー(August Sander)
・アルフレッド・スティーグリッツ(Alfred Stieglitz)
なんだ、「1001」は結構まともに収録していますね。
なお、No.1891では、13人のうち意外だとしたのは、ちょうど黄色の網掛けになっている4人のうちの次の3人ですが、
Florence Henri
George Platt Lynes
Roger Parry
この結果を見てから、No.1891を書いたわけではないので、この一致は面白いことです。
黄色の網掛けの残りの1名は
Maurice Tabard
ですが、なるほど。タバールについては、個人的にも写真を見始めた当初から関心を持っていて(正直、ツアイトフォトサロンの影響でしょう)、一般的な評価の高さももうすでに固まっていると思いますが、日本では本格的な個展が開催されたことがないようです。作品の多くが失われてしまっているという話もあり、まだまだ研究が進んでいないのかもしれません。ただ、日本国内だけでも、タバールの作品はかなり所蔵されていますので(東京都写真美術館、ツアイトフォトサロン、島根県立美術館など)、そろそろ、大規模な回顧展を開催してもいいのではないかと思います。回顧展が無理ということであれば、写真集(作品集)の刊行は、いかがでしょうか? 前向きなご検討を、どうぞ、よろしくお願いします。
そういえば、ツアイトフォトサロンはすでに閉廊していますが、所蔵していておられた写真作品は、今、どういう状態になっているでしょうか? 東京都写真美術館等に寄託とか?
ちなみに、当方が、No.1628とNo.1629(いずれも2017年9月10日)で、「1001」で「足りない」と言って挙げていた写真家は、次の16人です。ご参考まで。
ピエール・ブーシェ Pierre Boucher (1908-2000)
フランシス・ジョセフ・ブリュギエール Francis Joseph Bruguière (1879-1945)
フランティセック・ドルティコル Frantisek Drtikol (1883-1961)
ローラ・ギルピン Laura Gilpin (1891-1979)
ラウル・ハウスマン Raoul Hausmann (1886-1971)
フローレンス・アンリ Florence Henri (1893-1982)
ロッテ・ヤコビ Lotte Jacobi (Lotte Johanna Jacobi) (1896-1990)
ジェルメーヌ・クルル Germaine Krull (1897-1985)
ジョージ・プラット・ラインス George Platt Lynes (1907-1955)
ポール・アウターブリッジ・ジュニア Paul Outerbridge, Jr. (1896-1958)
クリスチャン・シャド(クリスチャン・シャート) Christian Schad (1894-1982)
ラルフ・スタイナー Ralph Steiner (1899-1986)
ヨゼフ・スデック Josef Sudek (1896-1976)
モーリス・タバール Maurice Tabard (1897-1984)
ラウル・ユバック Raoul Ubac (1909-1985)
ウンボ Umbo (Otto Maximilan Umbehr) (1902-1980)