まだ展覧会は新潟市美術館で会期中。
他方、展覧会カタログはもうとっくに書店に並んでおりますが、このスレッドの観点からも、戦前の部分に見るべきものがあります。
ただ、やはり、物足りない。
瀧口修造に関する戦前の写真関係だけで(本書で言えば、第1章がカバーする範囲だけで)、この1冊くらいの量は必須です。
そういう展覧会企画、または書籍を強く希望します。
(瀧口修造の活動を考えれば、量・質ともそれ以上ではないかと思いますが、いきなりは、そのような企画・書籍は無理でしょう。)
今回の本の目次だけ以下に掲載しておきます。
目次
第1章 1930‐40年代 瀧口修造と阿部展也 前衛写真の台頭と衰退(はじまりのアジェ;阿部展也、美術作品を撮る;『フォトタイムス』における阿部展也の写真表現;「前衛写真協会」誕生とその時代、その周辺―「前衛写真座談会」をきっかけに)
第2章 1950‐70年代 大辻清司 前衛写真の復活と転調(大辻清司、阿部展也の演出を撮る;大辻清司の存在論のありか―「APN」前後の動向を手がかりとして;『文房四宝』―モノとスナップのはざまで;私(わたくし)の解体―「なんでもない写真」)
第3章 1960‐80年代 牛腸茂雄 前衛写真のゆくえ(桑沢デザイン研究所にて;日常を撮ること;『SELF AND OTHERS』(1977)
紙上に浮かび上がるかたち 牛腸茂雄と瀧口修造
『見慣れた街の中で』(1981))