そろそろ2024年度(または2024年)の展覧会情報が出てき始めていますが、次の展覧会が開催予定です。
小川晴暘と飛鳥園 100年の旅
奈良県立美術館:2024年4月20日~6月23日
姫路市立美術館:2024年7月6日~9月1日
半蔵門ミュージアム:2024年9月11日~11月24日
パラミタ・ミュージアム:2024年11月30日~2025年1月26日
(4か所巡回)
少し特別な「仏教系」のミュージアム(美術館・博物館)も入っているのが面白いですね。この点については、この企画が、単なる写真展にとどまらず、今後につながる新しい可能性を持っていることを意味していると思います。
ただ、それでは、各美術館ごとのそれぞれの学芸員が、写真が専門なのか、彫刻・仏像系が専門なのかが、一見よくわからないという問題があります。
なお、小川晴暘の生没年は、1894年~1960年です。
名前の最後の漢字が珍しいですね。「陽」などに間違えそうです。
それでは、よいお年をお迎えください。また来年。
前回ご紹介した「『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本」ですが、よく調べてみたら、今年の3月にNo.2049において、板橋区立美術館で開催予定であることをご紹介していました。すっかり忘れていた。
巡回先を整理すると、以下のとおりです。お近くの館へどうぞ。
・京都府京都文化博物館:2023.年12月16日 (土) 〜 2024年2月4日 (日)
・板橋区立美術館:2024年3月2日(土)〜4月14日(日)
・三重県立美術館:2024年4月27日(土)〜6月30日(日)
もう始まってしまいましたが、次の展覧会に注目です。
『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本
京都文化博物館
2023.12.16(土) 〜 2024.2.4(日)
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_sogo_post/20231216-20240204/
その展覧会カタログに該当するであろう書籍も刊行予定です。
『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本
青幻舎
定価: 2,970円(本体2,700円)
編著: 速水豊(三重県立美術館館長)
弘中智子(板橋区立美術館学芸員)
清水智世(京都府京都文化博物館学芸員)
アートディレクション: LABORATORIES
判型: B5変
総頁: 304頁
製本: 並製
ISBN: 978-4-86152-941-2 C0070
https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-941-2/
基本構成
序章 シュルレアリスムの導入
第一章 先駆者たち
第二章 衝撃から展開へ
第三章 拡散するシュルレアリスム
第四章 シュルレアリスムの最盛期から弾圧まで
第五章 写真のシュルレアリスム
第六章 戦後のシュルレアリスム
寄稿
■詩の動向
何が「日本の」シュルレアリスムか 永井敦子(上智大学教授)
■地域別のシュルレアリスム
名古屋のシュルレアリスム 副田一穂(愛知県美術館主任学芸員)
九州とシュルレアリスム 林田龍太(熊本県立美術館学芸普及課長)
■東アジアにおける影響
中国の「超現実主義」と外山卯三郎 倪貽徳によるシュルレアリスム絵画理論の翻訳をめぐって 呉 孟晋(京都大学人文科学研究所准教授)
■日本画とシュルレアリスムの関わり
シュルレアリスムと「日本画」 菊屋吉生(山口大学名誉教授)
■忘れてほしくない作家たち
忘却からの召喚——作品の現存しない画家たちをめぐって 大谷省吾
以上ですが、以下何点か。
まず、本の編者の3人のうちのお二人、弘中智子さん(板橋区立美術館学芸員)・清水智世さん(京都府京都文化博物館学芸員)は、以前ご紹介した「さまよえる絵筆」(みすず書房)のお二人ですね。
そして、残りの1人、速水豊さん(三重県立美術館館長)は、「シュルレアリスム絵画と日本 イメージの受容と創造」 (NHKブックス、2009年刊行)の著者です。
うなります。
(なお、これは、展覧会が板橋区立美術館と三重県立美術館にも巡回されるということを意味しているのでしょうか?)
そして、特に「第五章 写真のシュルレアリスム」。実は、展覧会では、この部分はあまり取り扱われていない可能性があるのですが、どういう内容なのかが気になります。懸念するのは、よくある、瀧口修造や前衛写真協会を中途半端に取り上げて終わりにしているのではないかということです。
最後に「寄稿」のテーマが、地域別で、「九州とシュルレアリスム」、そして、中国の超現実主義とは!!
展覧会に足を運べるかは疑問ですが、書籍は見ることができるでしょう。
強く期待しております。
安井仲治展が開催されていますが、実は、同時期の日本の写真家でも、個展がほぼ開催されていない「大物」が残っているのです。次に期待するのは、次の2つの展覧会です。
・小石清展
・淵上白陽展
前者は、「大回顧展」という意味の企画は、30年以上開催されていないでしょう。関西の美術館で、ぜひとも近いうちにお願いしたいと思います。
後者は、名古屋市美術館の竹葉丈さんによる
・構成派の時代 初期モダニズムの写真表現/名古屋市美術館/1992年
・異郷のモダニズム/名古屋市美術館・毎日新聞社/1994年
・平成18年度: 淵上白陽研究 : 写真画集『白陽』解題 : 時代と表現/竹葉丈、名古屋市美術館研究紀要14巻/2006年
・異郷のモダニズム - 満洲写真全史/竹葉 丈・編著/国書刊行会/2017年
でほぼカバーされているのではないかと思いますが、それを1本にまとめ上げていただければいいわけです。
どうぞよろしくお願いいたします。
先に、えらそうに、「瀧口修造の前衛写真論の危うさ」などと書いてしまいましたが、もう少し分かりやすく、目に見えるような形を求めるとすれば、次のような本が刊行されないものか、というところです。展覧会(写真展)企画でも結構なのですが。
・瀧口修造が考えていたであろう「前衛写真」写真集(写真展)
どうぞよろしくお願いいたします。