(さらにつづき)
88 セクション6 前衛写真の深化と終焉|1935-1941
90 安井仲治「安井仲治傑作集」『アサヒカメラ』1936年9月号(第126号 第22巻第3号)
92 中山岩太「中山岩太傑作集」『アサヒカメラ』1936年11月号(第128号 第22巻第5号)
94 上田備山「上田備山傑作集」『アサヒカメラ』1936年12月号(第12⑨号 第22巻第6号)
96 阿部芳文<流レ>/宮城輝夫<自画像>/下郷幸雄<アフリカ的媚態>『フォトタイムス』1939年2月号(第16巻第2号)
97 森堯之<ふのりのフオトグラム>/池田巳年<カザグルマ>/柴田隆二<小休止十分>『フォトタイムス』1939年6月号(第16巻第6号)
98 小宮慶一<祝日>『カメラクラブ』1939年3月号(第4巻第3号)
98 貴志義一<コスモス>『カメラクラブ』1939年3月号(第4巻第3号)/島村逢紅<林檎>ほか。同誌1939年1月号(第4巻第1号)
99 「丹平写真倶楽部第十七回展作品」『カメラクラブ』1938年8月号(第3巻第8号)
100 坂田稔<四>/下郷羊雄<気球は胎生する>「前衛写真作品」『カメラクラブ』1939年6月号(第4巻第6号)
102 正岡国男<裸婦>/野村秋良<薄暮>/高田博<お邪魔さま>/高木宏<虫籠>『カメラクラブ』1939年11月号(第4巻第11号)
103 植田正治<試作・風景>/細田修三<茶の間の印象>「月例入選写真傑作集」『カメラクラブ』1938年11月号(第3巻第11号)
104 セクション7 動員する写真・動員される写真|1938-1945
105 土門拳「赤十字のもと輝く白衣」『写真週報』1938年6月8日号(第17号)
106 内閣情報局『写真週報』1944年7月12日号(第329号)
107 内閣情報局『写真週報』1944年8月9日号(第333号)
108 東方社『FRONT』第1・2号(1942年)
110 東方社『FRONT』第10・11号(1944年)
490 あとがき
491 参考文献
493 索引
以上ですが、セクション3やセクション6などを見ると、ぱっと思いつけない名前がありますね。戦後に刊行された書籍としては、それらの写真家は今回のこの本が初出なのかもしれません。
なお、上記平凡社のページには、目次以外の一部のページが見本として掲載されていますが、それを見るだけでも、非常に貴重な書籍であることがわかります。
しかし、写真史の専門家でもない個人が(例えば当方が)、22000円もの高額を出して購入できはしないでしょうね。
(つづき)
48 第2章 戦前 芸術写真からプロパガンダ写真まで
50 セクション3 芸術写真と近代写真の相剋|1920年代
52 平尾銈爾<布良風景其の三>/馬場八潮<肖像>/津坂淳<ブリツチ>ほか、『白陽』第5巻第6号(1926年7月5日)
54 淵上白陽<コンストラクション>『白陽』第4巻第6号(1925年7月5日)
55 吉田耕<山路を行く>/佐藤信<街路情景>/山本牧彦<神父の散歩>『カメラ』1927年12月号(第8巻第12号)
56 勝田康雄<自画像>/高山正隆<静物>『カメラ』1924年6月号(第5巻第6号)
57 泉俊郎<婦人の像>/飯塚左丁<少女>『カメラ』1926年4月号(第7巻第4号)
58 朝倉雄<静物>/小関庄太郎<河岸のスケッチ>/渡辺淳<冬>/山本英夫<少女>『カメラ』1926年5月号(第7巻第5号)
60 高山正隆<静物 その一><静物 その二>『芸術写真研究』1926年2月号(第5巻第2号)
61 渡辺淳<水浴>『芸術写真研究』1925年10月号(第4巻第10号)
62 塩谷定好<三人の小坊主>『芸術写真研究』1930年1月号(第7巻第1号)
63 田村榮<人形と花柳はるみ>『フォトタイムス』1928年3月号(第49号 第5巻第3号)
64 セクション4 印刷美術と新興写真|1932-1935
66 堀野正雄「終点」『犯罪科学』1932年3月号(第3巻第2号)
72 渡辺義雄「カメラ・ウヮーク――ダンスホールを観る――フロリダ舞踏場」『フォトタイムス』1933年9月号(第115号 第10巻第9号)
74 野島康三<作品A, B, C, D>『書窓』1935年7月号(第1巻第4号)
75 野島康三<女>『光画』1932年5月号(第1巻第1号)
76 安井仲治<水>/中山岩太<・・・・>『光画』1932年10月号(第1巻第5号)
78 セクション5 報道写真と雑誌の黎明|1930年代
79 日本工房『NIPPON 日本語版』1936年12月20日
82 南満洲鉄道「伸びゆく奉天」『満洲グラフ』1935年6月号(第11号 第3巻第3号)
83 南満州鉄道「満洲の美術写真」『満洲グラフ』1937年6月号(第35号 第5巻第6号)
84 国際報道写真協会「日本観光写真壁画」『フォトタイムス』1937年4月号(表記なし 第14巻第4号)
(さらにつづく)
「日本写真史 写真雑誌 1874-1985」について、いくつか新しい情報が出てきました。
まず、2024/02/26発売、だそうです。
目次等です。
第1部 近代化時代の芸術写真
第1章 黎明期の写真 ピクトリアリズムとアマチュア写真クラブ
第2章 戦前 芸術写真からプロパガンダ写真まで
第2部 新たな国の新たな写真
第3章 戦後 写真雑誌の再始動
第4章 1950年代?60年代中期 リアリズムと世代間の軋轢
第3部 マスメディア時代における写真
第5章 1950年代中期-70年代中期 編集作業からアートワークへ
第6章 1960年代後期-70年代初期 激動の時代
第7章 1930年、60年代中期-70年代後期 協力と抵抗
第8章 1960年代後期-80年代中期 独立系ギャラリーと分断された共通意識
写真家リスト(抜粋 / 掲載順)
福原信三、淵上白陽、塩谷定好、野島康三、安井仲治、中山岩太、植田正治、土門拳、濱谷浩、木村伊兵衛、東松照明、大辻清司、奈良原一高、長野重一、川田喜久治、細江英公、立木義浩、荒木経惟、高梨豊、中平卓馬、篠山紀信、森山大道、倉田精二、深瀬昌久、沢渡朔、牛腸茂雄、石元泰博、北井一夫、藤原新也、須田一政、土田ヒロミ、畠山直哉
雑誌リスト(抜粋 / 掲載順)
『写真例題集』『写真芸術』『白陽』『カメラ』『芸術写真研究』『フォトタイムス』『光画』『NIPPON』『アサヒカメラ』『カメラクラブ』『FRONT』『アサヒグラフ』『カメラ毎日』『VOU』『ロッコール』『写真サロン』『カメラ芸術』『日本カメラ』『フォトアート』『太陽』『季刊写真映像』『Provoke』『遊』『現代の眼』『カメラ時代』『週刊アンポ』『朝日ジャーナル』『地平』『写真装置』『cameraworks tokyo』『FOCUS』『写真時代』
詳しい目次が平凡社のページに掲載されているのですが、画像ファイルなので文字でコピーができません。どうして、目次くらい文字であげていただけないのでしょうか?
https://www.heibonsha.co.jp/book/b639160.html
以下戦前の部分だけです。
目次
8 序文 日本の写真雑誌文化 文:アイヴァン・ヴァルタニアン
22 第1部 近代化時代の芸術写真
24 第1章 黎明期の写真 ピクトリアリズムとアマチュア写真クラブ
26 セクション1 アマチュア写真家と雑誌投稿|1874-1925
28 黒川翠山<雨後山路(京都比叡山東塔)>『写真例題集』第27巻(1906年8月1日)
30 榊原青葉<朝の海(尾張成岩町北江口)>『写真例題集』第53巻(1907年9月1日)
31 木村喜代次郎<霧の朝(丹波園部)>『写真例題集』第50巻(1907年7月15日)
32 福原信三<巴里とセイン(其三)>/鈴木廣太郎<夏>『写真芸術』1921年8月号(第1巻第3号)
33 大田黒元雄<新橋停車場><横浜山下町>『写真芸術』1921年9月号(第1巻第4号)
34 セクション2 消費される戦争イメージ
35 『日清戦争実記』第7編(1894年10月29日)
36 「清国軍港旅順口之全景」『日清戦争実記』第3編(1894年9月19日)
38 「朝鮮京城凱旋式之図」『日清戦争実記』第2編(1894年9月10日)
40 『日露戦役写真帖』第3巻臨時増刊号(1904年12月1日)
41 『日露戦争実記』第49編(1905年1月13日)
42 論考|撮影と公表の狭間:日清戦争の戦場写真の流通と掲載 文:添野勉
次の本が刊行されています。
東京工芸大学創立100周年記念 写真から100年
吉野 弘章・編著
クレヴィス
2023/11発売
価格 ¥3,300(本体¥3,000)
非常に興味深い本です。
ただ、このスレの視点で考えると、2023年の時点で「100周年」であれば、戦前の時期が含まれていることは間違いありませんが、戦前を対象とした部分が、もしかしたらわずかではないかという懸念があります。そうだとしても、この本の価値が下がるわけではありませんが。
実物を見て、確認いたします。
後日、またご紹介できればと思います。
次の本が刊行されています。
インタビュー日本の現代写真を語る
金子 隆一・著/飯沢 耕太郎・編著
梓出版社
2023/12発売
価格 ¥2,970(本体¥2,700)
聞き手は飯沢耕太郎さんが主のようです。
以下、目次です。
1 全日本学生写真連盟と、写真に関わる生き方
2 自主運営ギャラリー・プリズム
3 つくば写真美術館が残したもの
4 『日本写真全集』と美術館オープン前夜
5 東京都写真美術館1 異色の学芸員
6 東京都写真美術館2 写真の保存について
7 東京都写真美術館3 存在感のある美術館へ
20世紀前半の写真そのものとは言えないかもしれませんが、「つくば写真美術館」、「日本写真全集」、「東京都写真美術館」など、注目すべき内容ですので、ご紹介しました。
日本写真史の現在を見ようとする者にとっては必読と言ってもいいのではないでしょうか。実物を早く見てみたいものです。