19世紀の写真(江戸期・明治期)について、東京都写真美術館で『日本初期写真史』としてまとめられつつあるのに、なぜ、20世紀前半(大正期・昭和戦前期)の写真についてはできていないんだろうか、なぜ調査や研究が遅れているんだろうか、と不満・疑問を持っている方は、多くおられるのではないかと思います。他方、20世紀前半の日本の写真について、急に全部しろと言われても研究者の皆さんのほうもどこから手を付けていいかわかなくなるということもあるかもしれません。
とすると、テーマをいくつか決めて取り掛かればいいんじゃないでしょうか?(そしてシリーズにする?)
今後そのようなテーマのネタをいくつか挙げていきたいと思いますが、まずは、「20世紀前半(大正期・昭和戦前期)の日本の写真倶楽部・写真同好会・写友会の総まとめ」はいかがでしょうか? 20世紀前半について、都道府県ごとに、または地域ごとに、または全国規模で、どのような写真倶楽部・写真同好会等が存在したのか、どんなメンバー(代表者は?)、どんな規模、どんな活動、どんな会誌・会報があったのか、関係作品や資料がどこの美術館・資料館に所蔵されているか、研究論文などが執筆されているのであれば、どこに掲載されているかなどを一覧的にまとめるというもの。一部の写真倶楽部、例えば、浪華写真倶楽部などについては、すでにある程度の情報がありますが、それでも情報はごく少なく、東京写真研究会についてすら、まとまった情報がありません。
実は、情報が全くないわけではなく、あちこちの美術館や論文などに、それほど詳しくはないとしても、、情報がバラバラに存在しているのではないかと思います。そして、存在する情報が、すべてが公表されているわけではないのはもちろんです。また、当時の写真雑誌にも「同好会便り」のようなページがあり、手掛かりになるかもしれません。それを、一気にまとめる。時間も手間もかかりますが、もしもできたら、今のところ都道府県ごとの「写真倶楽部・写真同好会・写友会」の全体像がさっぱりわからない状態ですので、これほど有用なものはありません。首都圏や関西圏などに限定しないというのがポイントです。それから、20世紀前半ですから、当然「外地」も対象です。満洲だけは、名古屋市美術館の竹葉丈さんのおかげで、研究が著しく先行していますが、満洲以外の中国、台湾、韓国、南方など情報があるのかどうかも不明です。
どうかよろしくお願いします。
さて、「総まとめ」ネタ、また考えてみたいと思います。ご期待ください。また、アイデアも募集いたします。面白いアイデアがあれば、よろしくお願いします。