忍者ブログ

開催してほしい展覧会(20世紀前半篇)

1920年代・1930年代の日本の街・村・風景、そして、くらし(1960)

最初に、これは、美術館ではなく、博物館の企画となるでしょう。

 

今まで、20世紀前半ということで、そのころの絵画や写真を中心に美術全般をご紹介してきているわけですが、今回は、それよりももう少し大きな話です。むしろ、美術を取り巻く環境や背景について、言い方をかえれば「舞台」についてと言っていいでしょう。

 

今までの発想は、舞台の上に載っている美術に視点を置いてきたのですが、そもそも我々は、その舞台について、わかっていたのでしょうか?

見たことも、ましてや住んだこともない、およそ100年前の日本。それを知らずに、その舞台の上に載っているものを十分に理解できるのでしょうか? 

ただ、「見た」ことは、多少あるかもしれません。例えば写真で、そして、当時を舞台にした映画のセットで。

 

そう、映画のセット、それが今回のアイデアの源泉です。

1920年代、1930年代の日本の街、村、風景を原則実物大の模型を中心に使って再現するのです。そして、当時のくらしを、文字通り体験するという企画です。

当時の人は、どういう家に住み、何をどうやって買い、食事はどういう台所で作っていたのか? 工業製品はどこまで普及し、また、電気(?)、水(井戸)、ガス(薪と竈? ガス灯?)などの、現在でいう「ライフライン」はどうなっていたのか? 

東京の商店街はどうだったのか、また銀座や新宿という繁華街はどうなっていたのか? 人の賑わいは? モボモガと呼ばれたであろう彼ら彼女らの服装は?

東京、大阪はもちろん、それらの大都市と地方はどうつながっていたのか? 鉄道や自動車による交通・移動事情はどうだったのか?

ようするに、当時の人々は、何を見、何を聞き、何を体験していたのか?

 

模型はもちろんですが、地図、CGVRなどあらゆる技術や手法を用いて当時を体験する、そして、当時の前衛的な美術を生み出すこととなった思想の背景や源泉は何かを探ろうという企画です。戦争に向かう前の大正から昭和初期の時代、いったい何が見えてくるでしょうか?

でも、そういった「ごたく」はともかくとして、単純に100年前を体験できるとしたら、とてもワクワクします。とんでもない誤解がいくつも見つかるかもしれません。

実現させるためには、お金も労力も時間もかかりますが、部分的であっても、実現をご検討いただけたらありがたいことです。そうです、一度に全部を実現できなくとも、継続的に部分部分に分けてシリーズ化することも可能です。

 

なお、もしも「企画」ではなく、パーマネントな(永続的な)「施設」を目指すのであれば、時期は異なりますが、前例として「明治村」がありますね。

拍手[0回]

PR

コメント

プロフィール

HN:
Akihoshi Yokoran
性別:
非公開

P R