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開催してほしい展覧会(20世紀前半篇)

美術書は電子書籍に向かない?(電子版の書籍の公立図書館での取り扱い(その3))(1962)

「電子版の書籍の公立図書館での取り扱い」からは少し離れますが。

 

電子書籍には大きく2つのタイプがあり、1つは、まんがなどが典型ですが、本のレイアウトのまま電子化するもので(PDFファイルのようなイメージ)、もう1つは、文庫や新書では多いようですが、元の本のレイアウトとは関係なく、スマートフォンでもそのまま読めるような大きな文字で(しかも、文字のサイズは可変で)表示されるものです。文庫や新書にも写真図版などが掲載されていることがありますが、そのような場合には、適切な位置に配置されています。

 

そして、ここでの問題は、図版が多く掲載されている美術書はどちらのタイプが多くなるのかということです。そもそも、美術書で、電子化されているものが多くないため、十分に確認できませんが、実際には両方があって、いちいち確認しないとわからないのではないかと思います。

そして、さらなる問題は、本のレイアウトのまま電子化されている、または今後電子化される本が結構多いのではないかということです。何を懸念しているかというと、本のレイアウトのままですと、文字が小さくなるわけですから、文字を読むためには、いちいち画面を拡大しないといけない、そして拡大すれば、当然スクロールをしないと1ページを読み通せない、これを毎ページで繰り返すとなると、結構な労力で、長く読み続けることはかなり難しいのではないかということです。すなわち、美術書の電子書籍は読みにくい、美術書は電子書籍に向かない、ということになりはしないか、ということです。

 

もしかすると、現時点では美術書の電子化が進んでいないような気がするのは、このあたりも原因の1つになっているのかもしれません。

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Akihoshi Yokoran
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