少し前になりますが、次の本が、2017年に刊行されています。
ヨーロッパの幻想美術 世紀末デカダンスとファム・ファタール(宿命の女)たち
(The Art of Decadence: European Fantasy Art of the Fin-de-Siècle)
解説・監修 海野弘
発売元 パイ インターナショナル
発行元 パイ インターナショナル
「幻想美術」というと範囲が広く、特に、本書の副題にもあるように「世紀末」(19世紀末)が中心になることも多いため、必ずしも積極的には見ていないということがあります。
ところが本書の「第2章 デカダンス・モダン もう1つの世紀末」の最後に「4 シュルレアリスム―世紀末デカダンスの復権」という部分があり、そこで、チェコの
・インジフ・シュティルスキー(Jindřich Štyrský)写真と絵画
・カレル・タイゲ(Karel Teige)写真
の2人の1930年代1940年代の作品が取り上げられていて、めずらしいのでご紹介しました。ともに6点ずつ。ご関心のあるかたは、ぜひ公立図書館などでお探しください。
(それにしても、「Jindřich」を「インジフ」と読むのは、なかなか難しいですね。)
ちなみに、チェコは当時はチェコスロバキアだったので、チェコとチェコスロバキアのどちらで書くかがややこしいのですが、2人とも現在のチェコの首都であるプラハで活躍していたので、あえてチェコと書いています。
なお、このパートで他に取り上げられている作家は、以下のとおりです。
・ハンス・ベルメール
・レオノール・フィニ
・レオノーラ・カリントン
・レメディオス・バロ
・マックス・エルンスト
・ピエール・モリニエ