所蔵作品を対象としたコレクション展ではありますが、東京都写真美術館で、次の展覧会が開催中です。
東京都写真美術館3F 展示室
TOPコレクション 時間旅行
千二百箇月の過去とかんずる方角から
2024.4.4(木)—7.7(日)
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4812.html
対象期間は全体で100年(1200か月)と非常に長いのですが、当然ですが、20世紀前半が含まれています。
以下、ウエブサイトに掲載されている「出品作家」ですが、これだけでも、「20世紀前半」という観点だけからでも、訪問する価値があることがお分かりになると思います。「木村専一コレクション」という名称も見えます。また、作品リストもご参照ください。
第一室 1924年—大正13年
【出品作家】小川月舟、高山正隆、福森白洋、ラースロー・モホイ=ナジ、宮沢賢治、マン・レイ ほか
第二室 昭和モダン街
【出品作家、出品作品】大久保好六、桑原甲子雄、杉浦非水、中山岩太、福原路草、堀野正雄 ほか
第三室 かつて ここで—「ヱビスビール」の記憶
【出品作家、出品作品】「ヱビスビール」関連資料、黒岩保美、宮本隆司
第四室 20世紀の旅—グラフ雑誌に見る時代相
【出品作家、出品作品】大束元、W.ユージン・スミス、雑誌『LIFE』、雑誌『アサヒグラフ』ほか
第五室 時空の旅—新生代沖積世(しんせいだいちゅうせきせい)
【出品作家】岩根愛、川田喜久治、北野謙、木村専一コレクション、佐藤時啓、高木庭次郎、原美樹子、宮沢賢治 ほか
これでコレクション展(所蔵作品展)なのですから、この美術館の所蔵作品の充実ぶりがよくわかります。
それにしても、今さら気づくのも変ですが、日本美術のモダニズムが始まった1920年代は、もう100年前になってしまったのですね。これからの、2020年代後半、2030年代に、100年前、すなわち、1920年代と1930年代の日本美術に焦点を当てたような企画、しかも、21世紀に入ってからの研究成果を存分に生かした企画が出現しないか、期待しているところです。