先にご紹介した、マレーヴィチ、グリス、タンギーについて、日本における作品集の刊行を考えてみます。
マレーヴィチは、日本語の作品集が複数あるので(すべて翻訳とはいえ)、とりあえずいいでしょう。
しかし、グリスとタンギーについては、翻訳でも日本語独自のものでもいいので、ぜひ日本における作品集の刊行をお願いしたいものです。
分厚い作品集までは必要ありません。
例えば、東京美術の「もっと知りたい」シリーズ(アート・ビギナーズ・コレクション。80ページ程度)程度の量でいいのです。
グリスは、松井裕美さんに
タンギーは、長尾天さんに
それぞれお願いすればいいでしょう。お二方とも、このシリーズでの刊行の実績もあります。
現状では、どうしても作品集が欲しいのであれば、洋書で10000円、20000円、さらにそれ以上といった高額な本を購入しなくてはならないでしょう。このような状況を避けるために、この「もっと知りたい」シリーズのような安価で(だいたい2420円)、しかし図版も多くて質も高く、楽しめる本の刊行を、まずは検討していただきたいと思います。
そのような入手しやすい書籍を刊行していただくことが重要です。和書であれば公立図書館での所蔵も可能ですし、実際に公立図書館でも多く所蔵されているシリーズです。公立図書館でこのシリーズをご覧になった方も多くおられることでしょう。
これら2冊が刊行されれば、購入も容易になり、公立図書館から借りることもおそらく可能になるでしょう。
ぜひともよろしくお願いします。