次の本が、つい最近刊行されました。
日本の近代美術とドイツ ─『スバル』『白樺』『月映』をめぐって
野村 優子
九州大学出版会
2019/2/28
4320円
266ページ
どうも、今年は、20世紀前半に関連する文献刊行がラッシュという感じで、素晴らしいことです。
目次は以下のとおり。
▼目 次
序 章
第一節 高村光太郎「緑色の太陽」を出発点として
(一) 高村光太郎と外国語
(二) 先行研究
(三) 研究の射程
第二節 近代日本とドイツ
(一) お雇い外国人
(二) 文部省留学生
(三) ドイツ諸都市の芸術活動
第三節 ドイツ留学
(一) 原田直次郎──一八八四年二月より一八八六年一一月まで
(二) 巌谷小波──一九〇〇年一一月より一九〇二年九月まで
(三) 山田耕筰──一九一〇年三月より一九一三年一二月まで
(四) 澤木四方吉──一九一二年九月より一九一四年八月まで
第一章 『スバル』──日本近代美術批評の誕生──
第一節 「緑色の太陽」
(一) 高村光太郎とフォーヴィスム
(二) 「HENRI-MATISSEの画論」
第二節 明治末期の美術界と文学界
(一) 「緑色の太陽」の読者
(二)『スバル』と森鷗外の「椋鳥通信」
(三) 明治末期の美術界と文学界
第三節 日本近代美術批評の誕生
(一) 日本近代美術批評に関する先行研究
(二) 明治末期の美術批評
(三) 木下杢太郎と独逸語系の拠点『スバル』
(四) 美術批評とその担い手
(五) 文学者による美術批評
(六) 日本近代美術批評の誕生
第二章 ドイツ人美術批評家──マイアー=グレーフェの『近代芸術発展史』──
第一節 ドイツ人美術批評家への憧れ
(一) リヒャルト・ムーター受容
(二) ユーリウス・マイアー=グレーフェ受容
第二節 マイアー=グレーフェの『近代芸術発展史』
(一) 執筆の背景
(二) 序文に記された芸術観
(三) 新しいドイツ美術のための提言
第三節 「美術著述家」Kunstschriftsteller
第三章 『白樺』──マイアー=グレーフェの「ゴッホ論」と武者小路実篤のゴッホ受容──
第一節 『白樺』のドイツ近代美術受容
(一) マックス・クリンガー崇拝
(二) ルートヴィヒ・フォン・ホフマンと第三王国
(三) ハインリヒ・フォーゲラーとドイツ近代美術受容の幕引き
第二節 『白樺』のゴッホ受容
(一) 日本のゴッホ受容におけるマイアー=グレーフェ
(二)『白樺』のゴッホ受容
第三節 マイアー=グレーフェの「ゴッホ論」
(一) ゴッホ神話の誕生
(二) 「人間」ゴッホ
(三) 「芸術家」ゴッホ
第四節 武者小路実篤のゴッホ論
(一) 「ゴオホの二面」
(二) トルストイ主義から個人主義へ
(三) マイアー=グレーフェの「ゴッホ論」を超えて
第四章 『月映』──近代日本の前衛美術受容と恩地孝四郎──
第一節 一九一〇年代美術雑誌に見るドイツ美術受容
(一) 近代日本におけるフランス美術
(二) ドイツ美術雑誌と日本
第二節 近代日本の前衛美術受容
(一) フリッツ・ルンプフ
(二) 木下杢太郎のカンディンスキー受容
(三) フュウザン会による前衛美術批判
第三節 恩地孝四郎の抽象木版画とカンディンスキー
(一) 恩地作品の抽象化に関する先行研究
(二) 創作版画運動
(三)『月映』と竹久夢二
(四) フュウザン会による木版画批判
(五) 「デア・シュトゥルム木版画展覧会」
(六) 「抒情」シリーズの誕生
(七)《抒情『あかるい時』》
(八) 恩地孝四郎の抽象木版画とカンディンスキー
終 章
第一節 「生の芸術」論争と「絵画の約束」論争
(一) 「生の芸術」論争
(二) 「絵画の約束」論争
(三) 「新旧」「芸術法則」もしくは「美術著述家」をめぐる論争
第二節 「美術著述家」およびドイツ美術受容者の再評価
第三節 一九一〇年代ドイツ美術受容の終焉
参考文献
あとがき
資料『近代芸術発展史』目次
人名索引
事項索引
「ドイツ表現主義」や「青騎士」という日本の訳語の由来とかわからないかな、と思いましたが、ちょっと無理そうですかね。