「AIに尋ねる」シリーズ(?)第2弾ですが、次のような質問をしてみました。
対象は、やはり、次の3つです。Chat GPT(Open AI)、Gemini(旧称Bard)(Google)、Copilot(Microsoft)。
「2025年に刊行された日本語の本(和書)で、20世紀前半の美術、写真、建築、デザインのいずれかを扱った書籍をすべて挙げてください。書名/著者/出版社/刊行年月日/価格の情報を、刊行年月日の古いものから新しいものへの順に並べてリストにしてください。書籍の数が多すぎる場合には、より重要な30冊に絞ってください。冊数を絞った場合には、何冊から30冊に絞ったのかという内容を回答に含めてください。」
もしも、この質問で適切な回答を得られるのであれば、GoogleやAmazonなどの従来の「検索」の不便さ(特定の語句をとらえて、それに基づき検索する、言い方を変えれば、検索で使ったある特定の語句が、書籍のタイトルやその書籍を紹介しているページに記載されている説明・解説(場合によっては「タグ」のようなもの)に入っていなければ結果に含まれない(結果から排除されてしまう)、結果から遡って言えば、ある結果を望むのであれば、その結果の中に含まれているある特定の語句で検索しなければならない)を回避できるかもしれません。
挙げられた書籍の数が多すぎて、この場所に全点はコピー&ペーストができないのではないか、とも思っていましたが、結果は以下のとおりです。
<ChatGPT>
申し訳ありませんが、指定された条件に基づいて2025年に刊行された日本語の本(和書)のリストを提供することはできません。ただし、20世紀前半の美術、写真、建築、デザインに関する日本語の書籍について情報や、出版年や内容の概要についてお知りになりたいことがあれば、お手伝いいたします。
<Gemini>
承知いたしました。2025年に刊行された日本語の書籍で、20世紀前半の美術、写真、建築、デザインのいずれかを扱ったものについて調査します。
しかし、現在の情報では2025年に刊行された書籍の情報を取得することはできません。2025年はまだ未来であり、出版情報は一般的に書籍が刊行される直前、または刊行後に公開されます。そのため、現時点でお求めの情報を提供することは不可能です。
もし、ご希望の調査対象が「2024年までに刊行された書籍」など、過去の出版物であれば、再度ご依頼いただければ調査いたします。
(つづく)
No.2051(Stable Diffusion~画像生成AI(2051)) で「Stable Diffusion」をご紹介しました。
その後、どれくらい進化しているかを確認するため、次のような質問をしてみました。
「日本の写真家である中山岩太(1895-1949)の写真作品と間違えるくらいに非常に似た傾向の造形的な写真作品を5点くらい作成してください。」
以前試したときは、絵画でしかテストをしなかったのですが、今回は写真を題材にしてみました。前回のテストの2024年3月から2年以上経過していますので、性能もかなり良くなっていることが期待できます。
さて結果ですが、全くダメでした。なぜこのような写真作品を提案してくるのかの理由が全然わからないような、中山作品とは似ても似つかぬ、単なる肖像写真でした。あまりにひどい結果で、ここでご紹介することすらできません。期待があったために、なおさら落胆しました。
依頼の仕方(上記のような以来の日本語の表現)がいけなかったのかもしれません。
とはいえ、このとてつもない低いレベルならば、まだまだ進化を待たないといけないですね。
他方「Copilot」でも画像提供依頼ができるということでしたので(ただし、ログインが必要です)、こちらも全く同じ質問で試しました。その結果が、この投稿に掲載している作品です。
中山岩太っぽく作ろうとしている点については、「Stable Diffusion」と天と地ほどの差があると高く評価できますが、中山岩太の作品をある程度ご存じの方であればおわかりでしょうが、やはり全くダメで、その点では「Stable Diffusion」と変わりありません。これでも、「Stable Diffusion」と違い、1回はやり取りをしたのです。それでも、この惨憺たる結果です。(ただ、そういうやりとりを「会話」という方法で容易にできることも「Copilot」の強みですね。
やはり、もう少し時間をおいて、進化を待つしかありません。
また、「1回の問いかけで、すぐに何でも正しい回答をしてくれる。」と考えることは間違いで、実際は、ある程度時間をかけて、AIと何回かやり取りをすることでブラッシュアップすることが必要なのだ、ということが実態なのではないかと思います。ただし、AIは人間が予想もしないような反応をすることがありますので、その何能を見て、「問いかけ」を修正する、ないしは、条件を追加するということを何回か繰り返すことが、結局は、希望する結果を得るための近道ではないかと思います。
20世紀前半について、日本人写真家と異なり、前衛的な日本人画家で、「この10人」「この15人」に入るようなレベルであれば、さすがに、たいてい個展・回顧展が開催されています。
しかし、ふと調べてみると、本格的な「吉原治良展」を発見できませんでした。開催されていないのでしょうか?
「具体展」であれば、今までも大型の企画に事欠きませんが、それ以外の活動、特に戦前の活動を含めて、画業の全体を紹介するという大型の企画が望まれます。実は、まだまだ、十分に紹介されていない面も多いかと思います。
開催が期待される館としては、関西の主要な美術館ですが、特に大阪中之島美術館などでしょうか?
どうか、よろしくお願いいたします。
もしも、短期間で展覧会企画が難しいのであれば、かわりに作品集や評伝の刊行を希望いたします。「吉原治良」というタイトルで、新書の刊行すら可能だと思います。それだけの「巨人」だと言えます。
こちらも、よろしくお願いいたします。
少し前ですが、次の本が刊行されています。
写真が語るアイヌの近代
「見せる」「見られる」のはざま
大坂 拓/著
新泉社
四六判208頁
2300円+税
ISBN 978-4-7877-2409-0
2025.03.25発行
https://www.shinsensha.com/books/7069/
タイトルそのものを言っているだけですが、「写真」を題材にアイヌの近代を探るという本で、手法自体はそれ程特別なことではないと思うのですが、その割に、このような本はかなり珍しいと感じます。
写真図版も多く、アイヌにまつわる差別や偏見といった伝統的な問題にも、写真という入口から、鋭く切り込んでいっています。例えば、写真を使うことで、アイヌの実態や真実を「記録」するのではなく、「演出」や「選別」により、為政者や研究者や商売のネタとする者たちが、自分たちにとって「見たい」「見せたい」アイヌを作り上げるといった手法の紹介です。
その意味で、非常に関心を持てるのですが、「美術」的な観点からすると、「撮影した者」よりも、「撮影された者・物」に重点が置かれているので、当然のことかもしれませんが、「誰が撮影したのか」という観点が弱いのが残念です(たとえば、各写真図版に「撮影者」というキャプションはありません)。しかし、その視点が存在しないわけではありません。Arnold Genthe(1869-1942)の名前が登場したりして(82ページ)、ぎょっとしたりもしました。もっと深く読んでみないといけません。
最後に目次を掲載します。
目次
プロローグ 写された側の歴史へ
「アイヌ風俗写真」の誕生
再生産され続けるアイヌのイメージと課題
「アイヌ風俗写真」を歴史につなぎ直す
第1章 最古級の写真群――一九世紀後半
最古級の写真
撮影地を絞りこむ
切り取られた風景
最古級の写真群に写るアイヌが生きた時代
日本国民への統合
奪われた先祖伝来の土地
第2章 写されなかった村――「異民族性」による選別と終わりない人種差別
資料の空白
天皇奉迎への参加の「説諭」
動員の対象とならなかった人びと
森村の特殊性
森村の人びとのその後
第3章 切り取られ、再現された「固有の風俗」――一九〇〇年代
ピリカ会発行『アイヌ風俗写真ヱハカキ』
ピリカ会と弁開凧次郎
「固有の風俗」の再現と選別
ゆらぐ「固有の風俗」とその後
第4章 「見せる」と「見られる」のはざま――一九一〇年代の三度の熊送り
熊狩りと熊送り
「陋習」とみなされた熊送り
形式化した熊送りと興行
一九一二年の「熊祭観覧会」
一九一八年の二回の熊送り興行
写されなくなった集落のくらし
和人のまなざし
「保護民」という認識
文化を「見せること」と「見られること」
第5章 押し寄せる旅行者と観光地化をめぐる葛藤――一九二〇~四〇年代
長万部につくられた展示施設「ヱカシケンル」
「アイヌ部落」を目指す和人旅行者と観光業の萌芽
アイヌ社会に生じた亀裂
展示施設の建設をめぐるさまざまな思惑
「ヱカシケンル」の建設
たび重なる施設の損壊とその後
戦時下の「アイヌ見物」
エピローグ 終わることのない「アイヌ史」
「滅び」を宣告される中を生きる
伝統文化の断絶
日本人として、アイヌとして
再び、アイヌとして
「民族共生」の実像
「民族共生の社会」の実現のために
注
噴火湾沿岸におけるアイヌ近代史年表
あとがき
次の本が最近刊行されています。
別冊太陽 植田正治
写真するボク
別冊太陽編集部 編
出版年月 2025/06
ISBN 9784582923254
雑誌コード 6620268
判型・ページ数 A4変 152ページ
2860円(2600+260)
https://www.heibonsha.co.jp/book/b662213.html
植田正治は戦前から長い活動歴がありますが、むしろ戦後の活動のほうの比重が大きいので、このスレでは従来は必ずしも積極的にはご紹介してきませんでした。
また、すでに相当に有名なので、わざわざこの場でご紹介するまでもないと思ったこともあります。
今回の「別冊太陽」では、戦後の活動に偏ることなく、生涯をまんべんなく取り上げている点に感心しました。
なお、平凡社のサイトでは、目次を、写真図版ではなく、テキストで掲載していただきたかったところです。テキストにしていないからでしょう、主要な書籍の通販サイトでも目次情報がないままになっています。テキスト掲載のために手間がかかるはずはなく、刊行のためのテキストデータの目次のページをそのままコピーすればいいだけのはずです。
とりあえず自分で入力した目次を掲載します。「ぱっと見」、蔦谷さんと飯沢さんの文章を読んでみたいところです。
目次
Prologue: Shoji Ueda Self Portrait & Collection of Works
植田正治さんの家とオブジェ Atelier & Objects
愛用していたモノたち Favorite Item
愛しのカメラ遍歴 Beloved Cameras
晩年に描いた絵 Late Years Painting
植田正治の写真と人生 ――吹き抜ける風のように
評伝・金丸裕子 作品解説・北瀬和世
1章 山陰の港町に生まれた少年、写真に熱中する
2章 実家で写真館を開業し、数々のコンテストで頭角を現す
3章 敗戦後の再出発、「銀龍社」に参加
4章 山陰の風土に本格的に取り組み、初の写真集を出版
5章 海外への撮影旅行と、国際的評価の高まり
6章 ファッション写真に新境地を開き、写真家人生を楽しむ
芸術写真とモダニスム ――砂丘群像演出写真のの誕生 蔦谷典子
Column
新婚写真のアルバム The First Story
銀龍社 Activities in Ginryusha
綴方 私の家族 Camera Salon My Family 植田カコ
風船ガム Bubblegum 増谷和子
ふたりのアルバム Shoji & Norie
Essay
写真展『松江』に導かれて 佐野史郎
植田正治のリアリズム 池本喜巳
小さな声で 私の道はアマチュアの道 植田正治
山陰の風景 撮影地をめぐる 北瀬和世
Shoji Ueda Photo Books Select 10
植田正治 ――写真集の世界 飯沢耕太郎
展覧会30 Exhibition 30
植田正治写真美術館 Shoji Ueda Museum of Photography
植田正治の本 Guide to Shoji Ueda's Books
植田正治 略年譜
(以上で、「目次」は終了)
ご関心のあるかたは、ぜひ書店や公立図書館で手にとってご覧ください。