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開催してほしい展覧会(20世紀前半篇)

日本の形而上絵画展(1897)

形而上絵画については、以前にも何回もしつこく書いていますので、その際に併せて書いてしまっているかもしれませんが、重複していたらすみません。

 

本場イタリアの形而上絵画の日本の展覧会企画における紹介についても、せいぜいデ・キリコくらいで(それでも、1910年代の作品は日本で何点くらい展示されたことがあるでしょうか?)、それ以外の作家・作品を含めた綜合的な紹介は十分になされていないので、それよりも前に「日本の形而上絵画展」というのは、順番が逆だと思います。しかし、いつまでたっても、イタリアの「形而上絵画展」が開催されませんので、仕方ありません。「日本の」であれば、比較的企画が容易になると思います。

 

具体的な作家としては、吉原治良 難波田龍起など。のちには、大きく形而上絵画からは(というより、具象絵画そのものからは)離れた作家であっても、初期の具象絵画作品を見直すことで、形而上絵画の日本への波及や影響、そして定着の有無を探ることができると思います。さらに、それが、日本のシュルレアリスムにどうつながったのか、それともつながらなかったのかも。

 

この企画は、「容易」と上で書きましたが、それはイタリア現地の作品を集めて日本で展示する企画との比較の問題であって、今まで日本の画家に対するこのようなとらえ方はなかなかなされてこなかったのではないかと思いますので、日本中心の企画だとしても実現はなかなか難しいでしょう。国立近代美術館レベルでの広い範囲にわたった調査・研究が必要ではないかと思います。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

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Akihoshi Yokoran
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