次の本が刊行されています。
写真家 白洲次郎の眼 愛機ライカで切り取った1930年代
牧山桂子・著、渡辺 倫明・編集
小学館
2022/5/11
3520円
写真とは全く関係のない分野の著名人が、戦前にプライベートで写真を撮影していた。そんなケースは、実は数限りなくあることでしょう。さらに、「著名人」をはずせば、さらにケースが増えることでしょう。そもそも、日本戦前の写真の場合、写真史上、代表作として紹介されている写真作品でさえ、アマチュアの写真家の作品が多いのですから。
そういった著名人や著名人でない人の写真作品が紹介されることは、今後も増えていくのではないかと思いますし、そうあるべきだと考えています。
一方で、このようなケースでは、何をどう選んで紹介していくべきなのか、難しい点があります。あれもこれもを取り上げるだけではきりがありません。紹介の初期の段階ではそうなることは仕方ないと思いますが、いつまでもそれだけというわけにはいきません。網羅性なども十分に視野に入れて、単にバラバラと紹介していくことを超えた研究が求められます。個人的には、すでに求められる時期になっていると考えます。
どうぞよろしくお願いいたします。