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開催してほしい展覧会(20世紀前半篇)

デ・キリコ展続報~1910年代の作品について(2108)

デ・キリコ展については、No.2072No.2087でご紹介しておりますが、東京都美術館のチラシを見ることができましたの、少し情報を追加します。1910年代の作品の出品情報です。

 

チラシには、1910年代の作品が3点掲載されています。1点目は、ポスターやウエブサイトなどでも、本展を象徴する作品として使われている作品です。3点目もウエブサイトに掲題されている作品です。

 

・《形而上的なミューズたち》1918年 油彩・カンヴァス カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(フランチェスコ・フェデリコ・チェッルーティ美術財団より長期貸与)

・《沈黙の像(アリアドネ)》1913年 油彩・カンヴァス ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館

・《予言者》1914-15年 油彩・カンヴァス ニューヨーク近代美術館(James Thrall Soby Bequest

 

これら3点に加えて、ウエブサイトに掲載されている1910年代の作品は、以下の2点。

https://dechirico.exhibit.jp/gallery.html

 

・《福音的な静物I1916年 油彩・カンヴァス 大阪中之島美術館

・《弟の肖像》1910年 油彩・カンヴァス ベルリン国立美術館

 

以上ですが、さらに増えるでしょうか?

なお、以上5点については、次の書籍にも掲載されているので、1910年代の作品であることは間違いないでしょう。公式に認められているということになります。

 

De Chirico: The Metaphysical Period, 1888-1919

Paolo BaldacciJeffrey Jennings

Bulfinch Press

1998

ISBN-10: 0821224999

ISBN-13: 978-0821224991

 

当方が見た過去3回のデ・キリコ展(20002001年のBunkamura他の展覧会は除く、No.2072ご参照)では、1910年代の作品は含まれていなかったので、今回の企画は、その点だけでも画期的だと思います。とはいえ、上記書籍によれば、1910年代の形而上絵画だけで100点を越えているので、もしも5点だけでは「わずか」ということになってしまうでしょう。

 

最後に、都美のチラシが展覧会サイトに掲載されているかと調べてみましたが、掲載されていないようです。どうして掲載しないのでしょうか? すでに、そこにあるのですから、掲載することは容易です。何か、展覧会サイトにできる限り情報を集めて行こうという、そういう意識というか感覚というか、そういうものが欠落しているように思えてなりません。このような状態では、出品作品リストが掲載されることも危ぶまれます。

なお、東京都美術館のサイトには、チラシは掲載されています。

https://www.tobikan.jp/exhibition/2024_dechirico.html

 

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