生成AIについてつづき(戦前の日本の写真家10人)(2162)(2025年3月2日)から、ほぼ1年、改めて、AIに「戦前の日本の写真家10人」を挙げてもらうことにしました。
どの程度「進化」しているのか、楽しみです。
対象のAIは、前回と同じChat GPT(Open AI)とGemini(Google)とCopilot(Microsoft)の3つ。
質問も前回との比較をする目的で、前回と同じにしています。次の質問です。
『1920年から1945年までに活躍した最も重要な日本の写真家を10人挙げて下さい。名前は漢字表記で、また生没年も併せて記載してください。』
結果は以下の通りでした(2026年2月8日(日)実施)。
1,Chat GPT(Open AI)
以下は、1920年から1945年(戦前〜戦中期)にかけて活躍し、日本写真史上とくに重要と評価されている写真家10名です。
いずれもその時代の写真表現(新興写真、報道写真、リアリズムなど)を代表する人物です。
必要であれば、
なども整理できます。
2.Gemini(Google)
1920年から1945年にかけて、日本の写真界は芸術性を追求する「芸術写真」から、社会の現実を切り取る「報道写真(新興写真)」へと大きく変貌を遂げました。この激動の時代に足跡を残した、最も重要な写真家10人を挙げます。
特定のジャンル(報道、芸術、前衛など)や、特定の作品集について詳しく知りたいものはありますか?
「1001ネタ」で、さらに話を発展させてみましょう。
「死ぬまでに観ておきたい日本の写真1001」(1001 Japanese Photographs: You Must See Before You Die)
はできないものでしょうか?
日本に限定してしまうと、1001作品などは多すぎて無理でしょうか? いえいえ、決してそんなことはありません。可能です。
例えば、次の2冊が20年以上前に刊行されています。
・日本の写真家 近代写真史を彩った人と伝記・作品集目録(東京都写真美術館・監修、日外アソシエーツ、2005年)は839人を掲載
・現代写真人名事典(東京都写真美術館・監修、日外アソシエーツ、2005年)は1512人を掲載
この人数の中には写真家以外の写真関係者も含まれていますが、それを考慮しても、2冊には重複した掲載はありませんので、人数を合計すれば優に2000を超えます。しかも、この20年で活動を開始したり注目されるようになってきた日本の写真家は数多くいて、そのような写真家はこの2冊には掲載されていないで可能性がありますから、そういった写真家の作品も追加できます。。要するに、「死ぬまでに観ておきたい日本の写真1001」は、制作しようと思えば、上下巻2冊にだってできるということです。
「上下巻2冊」は行き過ぎとしても、少なくとも1冊であれば荒唐無稽の企画ではまったくありませんので、ぜひとも制作・刊行をご検討いただけないものでしょうか?
場合によっては、それを英訳して海外に打って出る、ということも夢ではありません。
ご検討いただきたく、よろしくお願いいたします。
TIME誌の「2025 PERSON OF THE YEAR」の号の表紙写真について(2211)
では、ジャーナリズム系の写真について「まだまだ知らないことが多い」と書きました。
これを補うために、ジャーナリズム系の写真作品をもっと見られる書籍があればいいなと思います。
1つのアイデアとしては、2019年に日本語訳が刊行されて、その当時このスレでもご紹介した「死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001」(ポール・ロウ編、実業之日本社、原著は、1001 Photographs: You Must See Before You Die, Paul Low, Cassell社, 2017)を2つに分けてはどうか、と思います。
具体的には、次の2つです。
「死ぬまでに観ておきたい世界の報道写真1001」
「死ぬまでに観ておきたい世界の芸術写真1001」
ようするに、2冊に分けて情報を倍にすれば、ジャーナリズム系の写真作品も倍くらいになって、いいのではないか、ということです。当時もそういうことを書きましたが、そもそも「1001」では、全体として足りません。このように作品点数を倍増させると、ジャーナリズム系の作品の特質上「photographers unknown」という作品がかなり増えるのではないかと思いますが、それでもいいと思っています。
ただ、確かに「報道写真」と「芸術写真」の2つに分けるのは難しいかもしれません。しかし、その点は無理にでもしてしまえばいいのではないかと思っています。
さらに、英語での刊行を待つ「翻訳」という位置づけではなく、日本の出版社や編集者が主体となって日本発信で編集していただいたらいいのにと思いますが?
なお、それぞれのタイトルをもとに(逆に)英語にすると、
「1001 Documentary Photographs: You Must See Before You Die」
「1001 Fine-Art Photographs: You Must See Before You Die」
でしょうか?
アメリカのTIME誌が、1927年以降毎年「PERSON OF THE YEAR」(1999年に改名されるまでは「MAN OF THE YEAR」で、年によって「MAN」が「WOMAN」などに変更されたということです)を選んでいますが、2025年は、「人工知能(AI)の設計者たち」ということで、NVIDIAのジェンスン・ファン、OpenAIのサム・アルトマン、メタのマーク・ザッカーバーグなど8人の各氏が選ばれたということです。
さて、話題はここからです。
この号のTIMEの表紙写真は、掲載したとおり、ニューヨークの建設中の超高層ビルの横に渡された鉄骨に、その8人が座っている写真です。もちろん、実際にこんな写真が撮影されたわけではありません。
そうではなく、この写真は、1930年代の有名な写真をもとにモンタージュで作成されたということです。しかし、当方は、1930年代のそのような作品はさっぱり思いつきませんでした。
そこで確認してみると、Wikipediaの英語版にも掲載されている、「摩天楼の頂上でランチ(Lunch Atop a Skyscraper)」という1932年の作品でした。ロックフェラー・センター(RCAビル、現在のコムキャスト・ビル)の建設現場で撮影された、ということです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Lunch_atop_a_Skyscraper
撮影者は、チャールズ・C・エベッツ(Charles C. Ebbets, 1905-1978)という写真家である可能性が高いそうですが、他にも、ウィリアム・レフトウィッチ(William Leftwich)やトーマス・ケリー(Thomas Kelley)といった写真家の可能性も残っているということです。
20世紀前半の写真についての有名な話題のはずなのに、まだまだ知らないことが多いですね。
ここからいえることは次の2つでしょうか。
・ジャーナリズム系の写真について、「美術・芸術」の観点からの紹介は遅れている。
・また、その系統の写真については、クレジットが不明の場合も多く、撮影者すらはっきりしない場合も多い。
引き続き、いろいろと情報を蒐集していかねばなりません。
1年ほど前の企画なので、取り上げるのが遅くなって申し訳ありませんが、ご紹介いたします。
特別展「ファッション写真が語るモード-写真とドレスの関係性-」
神戸ファッション美術館
2024年11月23日(土) - 2025年1月26日(日)
https://www.fashionmuseum.jp/special/fashion%ef%bd%b0photo-2/
【主な出品予定作家】
■写真家
レオポルド・E・ルートランジェ、ジャック=アンリ・ラルティーグ、アドルフ・G・ド・メイヤー、エドワード・スタイケン、ホルスト・P・ホルスト、マン・レイ、アーウィン・ブルーメンフェルド、ルイーズ・ダール・ウォルフ、リリアン・バスマン、ウィリー・メイウォルド、アーヴィング・ペン、リチャード・アヴェドン、ウィリアム・クライン、フランク・ホーヴァット、ヘルムート・ニュートン、サラ・ムーン、シーラ・メッツナー、ロバート・メイプルソープ、スティーブン・マイゼル、サトシ サイクサ、ニック・ナイト、篠山紀信、荒木経惟、横須賀功光、森万里子 他
■デザイナー
ジョルジュ・ドゥイエ、ポール・ポワレ、マドレーヌ・ヴィオネ、ガブリエル・シャネル、エルザ・スキャパレリ、グレ、クリスチャン・ディオール、バレンシアガ、ピエール・カルダン、イヴ・サンローラン、ロメオ・ジリ、ジョン・ガリアーノ、アレキサンダー・マックイーン、川久保玲、山本耀司、ティエリー・ミュグレー 他
写真家の中に、ムンカッチとホイニンゲン=ヒューンが含まれていないことが残念です。
逆に、ルイーズ・ダール・ウォルフ、リリアン・バスマンが含まれていることがうれしいですが、その2人よりも、特に、ウィリー・メイウォルド(Willy Maywald、1907年 - 1985年)が気になります。1930年代にはすでに活躍していた写真家のようですが、むしろ、戦後の活動のほうが主です。日本での展覧会における紹介は、この企画が初めてかもしれません。
このようなグループ展が、紹介の対象となる写真家が広がるきっかけになります。写真家だけでなく画家でも同様に広がるきっかけとなるでしょう。そして、時代とともに、紹介される画家や写真家も変わってきます。そういう意味で、今後も、このようなグループ展にも期待したいと思います。